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ブレーンバンク内定者日記④~教育業界必須!コーチングの3大スキルとは~

  公開日:2018/01/07
最終更新日:2018/01/01

※この記事は約4分で読めます。

こんにちは。四谷学院の奥野です。

前回に引き続き、コーチング研修の内容をご紹介します。
コーチング理論の原則とは?

コーチングの3大スキル

前回の記事では、コーチングとはそもそも何なのかという話をしていきました。

コーチングとは、ティーチングやカウンセリング・コンサルティングとは違い、人のやる気や能力を自発的に引き出すためのコミュニケーション技術のことでしたね。

では、具体的にコーチング理論に則ったコミュニケーション技術とは、どのようなものでしょうか?

実は、コーチングには、3つのスキルが必要となるのです。

コーチングの3大スキル「傾聴」

一つ目が「傾聴」というスキルです。
一言でまとめるなら、「とにかく聴く!」ということ。

もともとカウンセリングで用いられる手法ですが、コーチングでは、最後まで相手の話をよく聴いて話の全体を把握し、気持ちの受容や共感によって自主的な問題解決や成長を促進することが目的です。

最終的に、生徒と心と心が通じ合い、互いを信頼して受け入れている状態になるのが理想です。
(心理学の用語でこれをラポールと表現します)
このラポールの関係になって初めて、本音を語ってもらうことができ、コーチングができる状態になるのです。

さて、この「傾聴」のスキル。
「ただ聴く」だけではなく、ちょっとしたポイントがあります。

ミラーリング

さりげなく相手のしぐさや姿勢を真似る

ペーシング

 話し方やスピード、リズム、声の大小やトーンなどを相手に合わせる

バックトラッキング

 相手の話を繰り返す(事実を返したり、相手の感情を返したり、話の内容を要約して返すなど)

3つのポイントですが、もちろんこれはあくまで一種のテクニックです。
小手先だけのテクニックではコーチングは通用しません。生徒が信頼するのは、担任のそういったテクニックではなく、担任の人間性です。
テクニックだけに頼らず、本質を見失わないように注意しましょう。

コーチングの3大スキル「質問」

二つ目のスキルは「質問」です。
なんだ、ただの質問か。とガッカリしてはいけません。

コーチングは相手の中にあるものを引き出す技術。
つまり、ただ聞きたいことを質問するという単純なものではないということ。
自立的な反省・気づき・行動の支援のために、質問することで解決策となる情報を引き出すのです。
生徒の頭の中を整理してあげるというイメージですね。

質問にも種類があります。どれがどうコーチングに役立つ質問か考えてみてください。

・クローズド質問・・・YesかNoで答えられる質問
 例:「英語と数学のクラス授業を受けているんだね」
・オープン質問・・・生徒が自分で考えないと答えが出ないもの(5W1H)
 例:「クラス授業を実際に受けてみて、感想はどう?」
・過去質問
 例:「去年はどうして早稲田に合格できなかったのかな?」
・未来質問
 例:「君が早稲田に受かったら、友達になんて言われると思う?」
・肯定質問
 例:「目標通り進めるためには、まず何からすれば良いのかな?」
・否定質問
 例:「なんで目標通り進まないのかな?」

コーチングの3大スキル「承認」

最後のスキルは「承認」です。
生徒の考え・発言・行動を認め、褒め、支持すること。
生徒はほとんどの場合、自分の持つ能力に気づいていません。
それを承認という形で気づかせてあげるのです。
褒めることでモチベーションを高め、望ましい行動を強化し、その積み重ねによって目標を達成してもらうのが目的ですね。

ただし、褒めないといけないと考えて、とってつけたように褒めたり、褒めるところが無いのに強引に褒めるのはNGです。
叱ることも承認の一つ。生徒が変えた方が良いことに気づいたら、しっかり伝えてあげることが重要です。

ちなみに、普段の挨拶も一つの承認です。
四谷学院の受付は生徒が目の前を通るたびに、全員に挨拶をしていきます。
「おはようございます」
「こんにちは」
「お疲れ様」
「行ってらっしゃい」
何気ない声かけかもしれませんが、挨拶がまったくない状況と比べたら、全然違いますよね。
自分という存在が認められているんだな。と実感できるんです。

コーチングは万能ではない

コーチングは万能ではありません。
全てのコミュニケーションをコーチングで行うのではなく、時と場合によってはティーチングが必要な場面も必ず出てきます。
人と人のコミュニケーションである以上、うまくいかないことは必ず出てきます。

生徒とのコミュニケーションスキルは、内定者研修を始め、入社後もロールプレイング研修などを通して随時磨いていきます。
その他の研修についても、また別の記事でご紹介していきますね。

 

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